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2006年08月01日

8月になると

ふと気付いてみると、市長になって2回目の夏、走り続けて1年3ヶ月が過ぎていました。
走り続ける必要はありました。今もあります。
しかし、その為に忘れていたことも多々ありました。
心の余裕を忘れていました。

蝉時雨の中で、久しぶりに仲間の声を聞きました。
夏になると青春が蘇ると言っていた先輩、帰らなくてはと言いながら下宿にい続けた先輩、どんな状況になろうと矜持だけは忘れてはいけないと涙した友、「お前は何をしているのだ」と言って外人部隊に消えた友、そして「風になって会いましょう」と夭折した後輩。

相手がどうあろうと、千名を超える市職員と共に、冷静にこの過渡期の難局をのりきらなければなりません。
今あるのは過去が有るからで、それは未来に繋がります。
公共と言う存在を常に認識し、兎に角、前へ進む覚悟が大事です。

先日、若い人たちと話していて面白い言葉を聞きました。
「馬鹿の壁は厚い」「壁に耳あり、障子にメアリー」ブラック冗句と、和洋折衷、新新世代です。
時代の節目に在る我々世代は、未来の布石に腐心しなければなりません。
歴史に学び、誤魔化しに惑わされず、断固たる決意とぶれない心で。

8月、お盆の季節。黄泉の国から訪れると言われる伝説の夏。
ゴーストは見えません。しかし、愛する人のもとに守護人として求めるならば存在します。
疲れは知らぬ間に蓄積します。時には立ち止まり、信じることから再出発します。
風になって会おう、友よ。

一言。一人の職員が、「市長は、刺される?倒れる?かもしれない」と心配してくれていたのを聞き、少し感傷的になりました。しかし、心配要りません。もう随分昔ですが、「人斬り門次郎」と渾名されていました。実家も無くなり、残ったものは、会った事もない亡父が残してくれた楠、一本。もう失うものは何も有りません。