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2008年10月03日

事の本質

過日、淡路市が、将来負担比率で全国ワースト5、と報道等されました。
「市長、よう分からんけど大変やな」と、市民から話かけられました。大変なことは事実ですが、事の本質を理解してもらわないと、方向を見失ってしまいます。
汗をかきながら説明した概要を、報告します。

国(総務省)が、自治体の財政状況を測るために定めた基準、自治体財政健全化法に基づき、試算をしました。
平成19年度の決算では、数値の公表のみ。実際の破綻判定は、平成20年度の決算からスタートします。
その内訳は、大きく二つ。
1、財政再生団体。  国の管理下に置かれ、地方債発行の制限、予算の変更の勧告を受ける。
2、早期健全化団体。 健全化計画策定の義務、計画に基づく歳出削減をし、自主的に再建をする。
結果、1が3市村、2が40市町村となり、淡路市は、その2の中に入っています。 

判定に用いる指標は、4つ。
1 実質赤字比率。    一般会計等の赤字割合。
2 連結実質赤字比率。 全ての会計の赤字割合。
3 実質公債費比率。   収入に対する借金返済の割合。 25%超えで黄色、35%超えで赤色。 
4 将来負担比率。    長期の負債額が、財政規模の何倍に相当するか。350%を超えると駄目。
淡路市は、1と2は、黒字なのでセーフ、3は24%でギリギリセーフ、4が371%でアウト。
4つのうち、1つでもオーバーすると、該当団体になります。
ただ、淡路市は、阪神淡路大震災の171億円の起債残(借金・負債の16%)を除くと、早期健全化基準を下回ります。

また、指標のマジック的要素にも配意しなければ、なりません。
連結は、赤字や黒字、一切が合算されるので個別の要素が相殺されてしまう。
さらに、自治体の標準的な年間収入を示す標準財政規模を、指標算出の基礎としているため、財政規模が小さいと過剰に変動する傾向がある。言葉を変えれば、身の程をわきまえよという事か。
そして、景気の悪化で税収が落ち込み、計画の見直しをしなければならない確率も高い。

いずれにしても、淡路市の場合、これまで旧5町は、その時の制度の中で、町制を町民と共に運営してきた訳で、日本全体から見て、他の団体より速度が早かった、濃度が高かった。
それを、合併市として、進度調整するという事です。
そして、言われているように、5町であれば5つ、淡路市であれば1つというように方向転換し、「小さな政府」の構築により、縮小を覚悟して質を高める行政を目指し、身の丈に合った、「美しい淡路市」を、目指すという事です。

では、どうすればいいのか、と言うことは、「財政再建」という事で、別途説明します。

今日の協議事項。
・建設工事施工実績。
・最低制限価格について。
・潮流発電について。事業化をいかにするか?
・明石海峡公園秋祭りについて。掲示板に別掲!
・代表市民会議(案)。色んな意見を集約して明日を計る。
・ふるさと納税。淡路市に住まないで、淡路市で儲けておられる方々、宜しくお願いいたします。
・企業誘致。人の事では、有りません!
・淡路国生みの会。淡路3市の有志が集まり、盛会でした。

時間が足らないと、一つひとつが薄くなります。留意しなければなりません。
小さな街の中に、ピアノ、車、お好み焼き、先輩、送別会、唄、意見交換等々、それなりの生業が息ずいています。