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2011年10月15日
淡路島一市ホーラム
ホテルニュー淡路で開催され、パネリストとして発言した概要です。
淡路島一市フォーラム。 2011.10.15
(三市に合併してからの以後の状況、政策、ビジョン)
1淡路市の合併後の状況について。
(1)市民に見えにくい財政問題の現実的処理。
・合併の目的は、質を高めて効率化を図り、持続可能な行政体を創る事。
・その大前提として財政破綻の回避が淡路市の最大目標。
・日経2004年度調査、住民1人当たり実質負債額日本一。122万5千円。と
報道された。
・2007年度決算では、予備段階としての早期健全化団体と指摘された。 3 指数371.0%。→ 238.4%と良化させた。 ( (実際は淡路市の場合、除く阪神淡路大震災では、 実 実質公債比率22.5→16.6 238.4→177.2%)
・地方債残高。1,059(633)→867(509内震災137)億円。
・基金。合併前最高120億円→H17・62(37)→H22・51(46)
・H22決算一般会計277億円・市税49・17.7%、交付税126・45.5%
・人件費40・14.6%
(2)将来に備える施策の展開を推進した。
・急激な行財政改革の断行により、一部、機能不全の傾向が見られる。
・給与カット 特別職40~20% 一般職20~10%
・人員減 定員適正化計画710→647(実質556)53減→154減。
・事業仕分け事業の導入、職員派遣等による人材育成の推進。
(3)一方、スケジュール等のタイムラグ。
・地形的ハンデイーキャップを解消するため、集約と散会のバランス、二眼レフ的機能
を使い分けるため、ソフトランデイングを選択せざるを得なかった事による
現実的な実態として飴と言われた事業が遅れている。
・合併特例債。発行限度額285億円(内基金30)計画130億円発行が60億円。
(4)それなりの成果として、新市1体感の醸成。旧5町民の融和=融和に不利な地形の克服が進んでいる。
・身の丈に合った地域運営として、(学校再編など資産の見直しと再整備)。
・地域バランスに配意した事業推進。
・行政サービスの質の維持。
・市職員のスキルアップ。
*総括としては、平成28年度から33年度(特例措置終了)まで、20~30億円程度減額になる交付税の対策は、想定外の事が無い限り出来た。(東日本大震災、台風被害?)
2淡路市の今後の展望、ビジョン。(美しい淡路市創り)
(1) 淡路島一市を視野に入れた施策の推進。
・共和国宣言。(エネルギー、食、暮らしの持続=特区構想=企業誘致)
明石海峡大橋無料化宣言。
・世界的観光立島・淡路市宣言。=淡路島を世界遺産登録へ。
(2) 後継者育成。=教育。
・市独自の事業として、あさひプロジェクト等の指導者の育成。
・国際高等学校等の誘致。
・それなりの魅力ある環境創りに努める。
(3) 現実的な対応として集約と散会、二眼レフ的な施策の推進。
・安全安心の街創り。
・環境に優しいエネルギーの取り組み。太陽光発電。
・耕作放棄地、野山再利用の地域活性化。
(今後広域で取り組むべきもの)
3広域行政について。
(1) 淡路島市長会。県政要望。県立淡路病院。明石海峡大橋。
(2) 淡路広域行政事務組合。ふるさと市町村圏事業。食肉センター。公平委員会。
(3) 淡路広域消防事務組合。
(4) 淡路広域水道企業団。(22.4.1)
(5) 淡路島土地開発公社。
(6) 淡路島観光協会。
(7) 淡路県民局。2001年(H13)総合事務所。
以上の事が有りながら、火葬場、ゴム焼却場、市役所(住民票交付などコンビで対応が可能となる)など整備しなければならない、二重行政の解消。
*その取り組みが出来無い原因は、三市が有るから。
(淡路一市の必要性)
4淡路市の課題として。
(1) 少子・高齢・過疎の人口問題。
・H23現在 0歳児289名
・高齢化率(65歳以上)30.1%
・過疎化。 H22国調査46,465人(世帯17,520)東浦地域・微増。
H17国調査49,078人(世帯17,329)
ただ、単に人口の増減を嘆いていても仕方がない。見方によっては、評価が違ってくる。
*淡路島の人口が最高の時は、敗戦後の1947年(S22)226,890人(洲本市69,463南あわじ市72,644淡路市84,783)
2010(H22)143,589人(洲本市47,271南あわじ市49,853淡路市46、465(H17・49,078人=年間500人程の減・三市とも5万人を切った)
一方、
・1876年(M9)166,925人(日本帝国統計年鑑)の人口。
行政は、人口に応じてサービスを構築すればいい。所謂、身の丈に合った執行と言う事。
1534年(477年前)織田信長の時代「人生僅か50年と敦盛を舞った」時、世界の人口は4.3億人。日本の人口は、1,540万人。
現在、世界の人口は69億人、日本の人口は1.3億人。2050年には、9,230万人と試算されている。
人口増は、貧困の拡大、エネルギー問題、そして地球温暖化問題までに波及している。
見方を変えれば自然の摂理か?
淡路市として、
(2) 定住人口の確保。雇用の創出と経済活動。
・企業誘致。(13件内市外4社)
(3) 交流人口の確保。
・観光施策の推進。
(4) 具体的な課題等。
・サービス施設の合理化(火葬場、ゴミ焼却場、図書館、市民ホールなど)
・交通施策(明石海峡大橋の無料化、交通空白地、弱者対策など)
・医療の確保(救急医療、産婦人科、終末医療)
・子育て支援と高齢者対策=弱者にどう対応するか?
5三市体制と一市の意味等。「将来的に1市を目指す見解?」
歴史の必然であり、時間の問題だが、追い込まれて合併するか、将来を見越して積極的に推進するか、選択の問題。
時間的には早ければ早い方が望ましいが、兵庫県で6番目に市政を敷いた洲本市と郡部の合併市町とでは、行政手法に違いがあり、調整等をする時間が必要。
敢えて、時系列で言うと、合併特例が切れる平成27年度が一つの基準。平成27年度にもう一度合併して、更に交付税の優遇措置と、地域活性化事業債(30%)をもう5年間使うのが、財政的には一番徳である。
(メッセージ)
6淡路島一市の持つ意味、ビジョン。
淡路広域行政事務組合の新淡路ふるさと市町村計画(H18~22)の基本構想は、「淡路島は一つ、三市の連携強化」と有ります。
1940年(昭和15年)洲本市に市政が敷かれ、その後、昭和の大合併を経て、1965年(昭和40年)以降、1市2郡(10町)体制が続き、2006年(平成18年)に新洲本市の誕生により、淡路島の3市体制が始まりました。
3市体制の誕生は、紆余曲折、島の合併協議会は難産を極めました。
これらの背景には残念ながら、良い意味でも悪い意味でも、古い歴史、旧三原と津名郡の柵が有りました。偶然、全ての合併協議会に参加した私としては、今それを打破しなければならない時だと思っています。
1959年(S34)~10年間34億ドルの整備費を投入して、ハワイは観光地として飛躍しました。
そして1970年(S45)パッケージツアーが本格化して今のハワイが在ります。
それは淡路島にも不可能な事ではない。単純な話で、島全体を守るために、最低の条件として、淡路島は一つ、小さな政府を創る事です。
そして、JCに望む事は、国道である明石海峡大橋を無料に国がしないなら、車6台有れば十分で、橋を封鎖して、淡路島共和国を創る等の、行動力を切望します。
(参考)
10月7日 東京淡路会。
(一言)
わくわく感の醸成!そして三市は国策、一市は島民の手で!